快晴満月無風

メモ・自由研究

快適歩行6:上と下では意味が違う

 本格的なIQテストを受ける機会があった。

 臨床心理士と差し向かいで2時間ほどかかり大変だったが、しかしゲームのようで面白くもあった。そして受けてみて感じたのは、「知的能力の低さ」や「知的能力の偏り」を調べるには有用だが、「知的能力の高さ」を調べるにはあまり適さないということである。

 

 

 そもそも知能を検査で調べようという発想は、1905年にフランスのビネーが作成した検査に始まる。その目的は天才児を探そうとかクイズ番組を盛り上げるネタにしようとかいったことではなく、「通常の授業についていけない子供を判別する」ことだった。つまり知的能力の「低さ」を調べようとしたのである。

 

 またIQは一般に「知能指数」と訳されるが、IQは正式にはintelligence quotientな

ので、直訳すると「知能商」となる。商というのは「ある数を他の数で割って得た値」である。

 ではIQは何を何で割った値なのかというと、精神年齢を生活年齢で割った値だ。検査で精神年齢を求め、生活年齢(実年齢)で割った値を100倍したのがIQである。

 これはつまり「10歳児相当の精神年齢の10歳時」は普通だが、「10歳児相当の精神年齢の20歳」は困りものということである。