快晴満月無風

メモ・自由研究

快適歩行10:みくりや

静岡県磐田市JR東海の新駅が開設されるそうだ。

名称は御厨駅

 

御厨を大日本国語辞典で引くとこうある。

み‐くりや【御厨】
〘名〙 (「み」は接頭語)
奈良時代以来、天皇の供御くごの魚貝・果物類を調進するために設置された所領。畿内、特に近江国に多い。はじめ大膳職に属したが、のち内膳司の管轄に移った。
*三代格−四・延暦一九年(800)五月一五日
「筑摩御厨長一人」
平安時代蔵人所の所領。
九条家延喜式裏文書−康保三年(966)五月三日・清胤王書状
「右件黒作、如㆓国定㆒奉㆑分已了、長嶋・仲河・小江・竈門四箇御厨持来已了」
③神饌をととのえる建物。神に供える食物を調理する所。
④特に、伊勢神宮の神饌を用意し、貢納物を収納する建物。〔皇太神宮儀式帳(804)〕
⑤転じて、平安時代以来、伊勢神宮に神饌を貢進する所領。伊勢・志摩両国内のほか東国にも数多く置かれた。伊勢神宮を本所とする荘園の性格をもつ。
梁塵秘抄(1179頃)二
「みくりやの最御崎、金剛浄土の連なごろ」
賀茂神社の神饌貢進のために諸国に置かれた所領。
*百練抄−寛治四年(1090)七月一三日
「賀茂上下社被㆑奉㆓不輸田六百余町㆒。為㆓御供田㆒。又分㆓置御厨於諸国㆒」
摂関家に食料として魚介類などを貢進する所領。
九条家文書−建長二年(1250)一一月・九条道家惣処分状
「前摂政〈略〉家領〈略〉伊勢国山郷庄、富田御厨〈寄進所〉」 

 

角川日本史辞典にはこうある。

御厨 みくりや 古代・中世,天皇の朝夕の膳を調進する所領や伊勢神宮・賀茂 かも 社の神領のこと。魚介などの供物を調進する屋舎をさしたが,のちその神領を意味するようになった。内容的には荘園と等しい。伊勢神宮の場合は,伊勢を中心に数百か所に分布していた。 

 

天皇=神への捧げものを収穫したり調理したりする場所。